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スポーツのこと。フィギュアスケート、サッカーのこと。

トリノはフィギュアスケートを見よう!その3

今日のテーマは「2組の金メダル」です。

ソルトレーク大会は、審判不正疑惑に揺れた大会でした。その中でもフィギュアスケート・ペアで起きた審判不正ジャッジによる悲劇は、オリンピックの存続そのものを疑念視させる大きな事件となりました。世界中を騒然とさせた話題なので知ってる方は多いと思いますが、決して忘れてはいけない出来事としてここで改めて振り返ってみたいと思います。

今日の話題は、ソルトレーク後アマチュアを引退した以下の2組について取り上げていきます。

エレナ・ベレズナヤ/アントン・シハルリ ドゼ(ロシア) ジェイミー・サレー/デーヴィッ ド・ペルティエ(カナダ)  
エレナ・ベレズナヤ/アントン・シハルリ ドゼ(ロシア) ジェイミー・サレー/デーヴィッ ド・ペルティエ(カナダ)  


ベレズナヤ・シハルリドゼ組は、1996年に結成されました。96年、エレナは前パートナーであるオレグ・シリャーホフとのサイドバイサイドの練習中に、彼のブレードが頭部に直撃。言語障害を引起こすほどの重症を負い、選手生命の危機に直面しました。ちょうどその頃、アントンはマリア・ペトロワ(←トリノにもきっと出てくるでしょう)とコンビを解消し、「エレナのために何かしてやりたい」ということで後に世界を席巻するエレナ・アントンの黄金コンビが誕生するのです。それは、彼らが長野五輪で銀メダルを獲得するちょうど2年前の事でした。

ソルトレーク五輪のフィギュアスケートは、ペアのSP (ショートプログラム)で開幕しました。フィギュアスケートでは、滑走順が勝負に大きな影響を与えます。ベレズナヤ・シハルリドゼ組は、20組中3番目という不利な順番をひいたにも関わらず、ノーミスの演技で一気にトップに踊り出ます。後に滑ったサレー・ペルティエ組も、技のエレメントをクリーンに決めましたが、通常なら絶対に失敗しないはずの最後のポーズで、バランスを崩してしまい転倒…2人の顔からは苦笑いにも似た笑みがこぼれていました。

フリープログラム、最終グループがリンクに登場してきます。その中には勿論、ベレズナヤ・シハルリドゼ組とサレー・ペルティエ組の姿がありました。6分間のウォームアップ中、なんの因果か、アントンとジェイミーが激突するという接触事故が起きました。スパイラルを練習中だったシハルリドゼと彼らの斜め前の角度から滑ってきたサレーが衝突。サレーは苦痛の表情を浮かべ、氷上に座り込みました。両手をついてバランスを崩したシハルリドゼはすぐにサレーを助け起こしに行きましたが、体勢を立て直す暇もないままウォームアップ時間は終了。観客が懸念して見守る中でフリープログラムは開始されました。

先に滑ったのは、2番目滑走のベレズナヤ・シハルリドゼ組。プログラムは五輪用に用意したタイスの「瞑想曲」。エレナは真っ赤な衣装を身にまとい、彼女の金髪が銀のリンクに映えていてとても綺麗でした。最初のサイドバイサイドの3回転は綺麗に着地したものの、2回目のダブルアクセルではシハルリドゼの着地が乱れました。それ以外は、流れるような滑らかさ、完璧な調和、スピードのある演技でソルトレークの観客を魅了し、技術点に5.7~5.8、芸術点に9人中7人が5.9をだすという高得点をマークしました。このペアを抜くにはフルマークの6点台を出さなければならなくなりました。

その後に次いで、サレー・ぺルティエ組が氷上に登場してきます。プログラムは、1999/2000年シーズンに滑った「ある愛の詩」。彼らはスロウジャンプを次々と成功させ、中盤、ステップに合わせて場内から手拍子の音が鳴り響きます。クライマックス、最後のスロウジャンプを成功させると、観客からは盛大な拍手が送られ、演技終了と同時に、場内の歓声はスタンディングオベーションへと変わりました。ペルティエは勝利を確信し、リンクにキスをし、ガッツポーズをしてみせます。サレーは、力が抜けたかのように氷上に立ちすくみ、ヤッター!というポーズで喜びを表現します。この時、誰もがこの2人の勝利を確信したことでしょう。結果、技術点ではロシア組を上回ったものの、芸術点ではロシア組には届かず、9人中5人のジャッジがカナダ組に対して2位という判定を下しました。場内からはブーイングの嵐が沸き起こり、キスクラにいた2人は悔し涙を必死にこらえ、観客に肩をすくめてみせました。もしも、観客が審判だったならソルトレークの勝利は間違いなくカナダ組だったでしょう。

ペアの表彰式、銀メダルのサレーは悔し涙を流していました。金メダルを勝ち取ったはずのエレナに笑顔はありませんでした。フリー後の記者会見で、サレーとペルティエはこう語ります。

サレー:「私たちの銀メダルは、金の値打ちがあります」
ペルティエ:「こんな結果になって欲しくなければ、ダウンヒルスキーでも選ぶべきでした」

2度目の表彰式翌日、フランス審判による不正ジャッジ疑惑が浮上し、早期解決を求めたIOC はその4日後、過去に例のない審判不正ジャッジを理由とした判定の覆しを行ないます。その内容は、ロシア組の金メダルはそのままとし、カナダ組にも金メダルを授与するという極めて異例の措置でした。2組のペアに与えられた金メダルでした。

1度目の表彰式から6日経過後、表彰式が改めて執り行われました。ベレズナヤは晴れ晴れとした表情でリンクに登場し、12日の表彰台では見せなかった笑顔をみせてくれました。この笑顔に救われた方は多いでしょう。また、12日の表彰台で見せたサレーの顔には、もう涙はなく満面の笑顔でした。両ペアが死力を尽くして勝ち取った金メダルに異議を唱えるものはいませんでした。先にロシアの国歌が場内を包みます。この国歌がまた泣かせるんです…。唇を震わせながら一生懸命に国歌を歌うエレナ。そのエレナに「もっと胸を張ろうよ」と呼びかけるかのようにエレナの耳元で歌ってみせるアントン…。うう…泣かせる…。最高に素晴らしい表彰式でした♪


ダブル・デス・スパイラル最終日、フィギュアスケートの祭典とも言われるエキシビジョンでは、ベレズナヤ・シハルリドゼ組とサレー・ペルティエ組が共演し、4人でダブル・デス・スパイラルを披露してくれました(右写真)。私はこの光景を見たとき、涙がとまりませんでした。スポーツって素晴らしいな、フィギュアスケートって素晴らしいなと心の底から思いました。ペアというのは、2人が揃って初めて成立する競技です。喜びも悲しみも、栄光も挫折も全て2倍。どんな状況に立たされようとも常に2人で支えあっていかなければなりません。ある時はパートナーを励まし、またある時は励まされ、そうやって信頼関係を培っていくのです。その苦難を乗り越えたとき、観客に与える感動も2倍になって跳ね返ってきます。

ソルトレークは、2組の金メダルを与えることでとりあえず決着しましたが、これで全ての解決を得たわけではありません。翌シーズン、審判の採点について深い疑惑を抱かせたフィギュアスケートは、ルール改正によって、新採点方式が採用されました。来年のトリノオリンピックでも現在の採点方式が採用されます。次回は、その新採点方式を旧採点方式と比較しながら説明していきたいと思います。

それでは、ここまで読んでくれてありがとう~!(だから、読んでないって!?)


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コメント

ちょっと読みながら泣きそうになりました(笑)←みんなのブログで涙しているような気がするワン。スポーツ関係には全く縁のない私・・不正ジャッジ疑惑があったことなんて知らなかった~。でもフィギュアスケートは見てると面白い。キレイだし、キレイなものには心動きます。だからオリンピックとか大会名は知らず意外と見てたりするかも。最後まできっちり読んだけど、選手の名前は覚えられませんでした(笑)

うんうん、不正ジャッジがあったのだぁ~。でも、不正ジャッジはよくないことだけど、あれはあれでよかったのかなぁともたまに思ったりするんだよね。見ている観客側からすれば、無難に終わってしまうより波瀾含みの試合とかの方が刺激的で面白かったりするしね♪それに、普通に終わっていたよりも、より感動的なシーンにも巡り合えたと思うし。

実際、不正ジャッジが起こらなかったとしても、専門家の間ではカナダ組とロシア組、どっちに1位をつけてもおかしくないほどの僅差だったんだって。素人目から見れば、着地を乱したロシア組がなんで金に?ってことになるけど、ロシアペアは総合的にやっぱり凄かったと思うよ!だから、2組ともHAPPYになれた結末が一番嬉しかったかなぁ。

選手の名前は覚えづらいけど、頑張って覚えてね!アマチュア引退した選手は覚えなくてもいいけど(笑)。ってコメントなのにいつの間にか熱くなってたw

グランプリシリーズ、フランス大会でマリア・ペトロワ、アレクセイ・チホノフ組が優勝しましたね!!(≧∇≦)
長野オリンピック前にBSでロシアのエレナ・ベレズナヤ、アントン・シハルリドゼ組とマリア・ペトロワ、アレクセイ・チホノフ組の番組があった事を思い出しました。
アントンがマリア・ペトロワとコンビを解消した理由について、彼の母親は、マリア・ペトロワの事を気に入っておらず、アントンにはもっと綺麗な女性がペアとしてふさわしいと思っており、ペアを解消するように勧めていたということを知って、可愛そうだと思っていましたが、アレクセイ・チホノフと組んで、優勝できて本当に良かったなと思いました。(o^―^o)

> Pooh さん

はじめまして、Pooh さん。フランス大会、マーシャ&アリョーシャが優勝したのですね!あのペアはとても好きなので優勝できて良かったね!Pooh さんがおっしゃってるBSの番組はひょっとして「氷上の2人」というNHKの番組かな?あの番組は良かったですねー。あの番組を見てからマーシャ&アリョーシャペアのファンになったぐらいです♪この記事で書いている事も、その番組を参考にして書いています(笑)。アリョーシャはもう体力的に厳しいと思うけど、これからも2人で頑張っていってほしいですね(^^)。

あ、今日はフランス大会の放送が19時から始まりますね。まだ結果は見ていないので楽しみです。ミキティ、2大会連続優勝できるかなぁ!?がんばれ~。あ、キム・ユナちゃんも何気に応援しています(^^;)。

改めまして、はじめまして。コメントに対してすぐにお返事頂けてとても嬉しかったです♪ありがとうございました。
ミキティ、フリーに期待してましたが、残念でしたね~(>д BSの番組は、「氷上の2人」という番組だったんですね!!あの番組を見た時、中1だったんですけど、番組を見てから、フィギュアスケートに魅了されるようになり、長野オリンピックはひたすらテレビで見るようになったので、本当に印象深い番組でした(o≧∀≦)o
記事でも紹介されている、ジェイミー・サレーとデーヴィッド・ペルティエは大好きなペアです!!ソルトレークのフリーは感動して涙が出ました!!絶対、金メダルだって確信してたので、銀メダルの判定には本当に納得できなかったのを覚えています。不正ジャッジは本当に許せませんでしたが、結果的に2組に金メダル授与になって本当に嬉しかったです(o^∇^o)
ジェイミー・サレーとデーヴィッド・ペルティエはオリンピックの時は婚約していたようでしたが、結婚されたのでしょうか??
あとマリア・ペトロワとアレクセイ・チホノフは恋人同士ですか?
質問攻めですみませんm(_ _)m

こんばんわー、Poohさん。

ミキティ、ほんと残念でしたね~。でも、キム・ユナちゃんも応援していたのでちょっと複雑な気分です(^^;)。Pooh さんは長野オリンピックから見るようになったんですね。僕も長野オリンピックから見ていました(^^)。サレー&ペルティエはほんといいペアだったと思います。オリンピックの「ある愛の詩」は感動ものでしたね!演技も良かったし、曲もよかった!ぺアもソルトレークの頃が1番面白かったなぁと思います。あの2組が引退してから、ペアはなんだかレベルが落ちてしまったような気がして…。サレー&ペルティエが結婚しているかはちょっとわからないです(^^;)。あ、あとペトロワとティホノフが恋人同士なのかどうかもわかりません(笑)。

でも、「氷上の2人」を見ている限りではかなり仲の良い恋人同士という気がしたので、まだペアで続いていると言う事は、恋人同士である可能性は高いですよね(^^)。マーシャがアリョーシャに甘えてる感じがかわいいんだよね♪あの2人にはいつか結婚してほしいですね!そして4年後の金メダルを目指してほしい!

こんばんは(o^―^o)
私もソルトレークの頃のペアが1番面白かったと思います!!トリノは正直、ペアはほとんど見ていませんでした(^^;)
2組とも恋人とか結婚についての報道は聞かない気がしますよね~。
ソルトレークは本当に良い大会でしたよね。男子はヤグディンを応援していたのですが、本当に素晴らしかったです(o≧∀≦)o4回転を難なく飛んでしまうところが凄いと思って見ていましたが、最近はジャンプの失敗が点数にひびくため、男子もなかなか4回転ジャンプをしないのが残念です(>ω 今年のジャパン・オープンにヤグディンが出場して「仮面の男」を披露したのですが、彼も3回転になっていました。でも相変わらず彼のステップ・表現力は本当に素晴らしかったです!!

こんばんわぁ。Poohさん。

トリノのペアは確かにあまり面白くありませんでしたよね~。ロシア組のタチアナ・トトミアニナ&マキシム・マリニン組の独壇場という感じで盛り上がりには欠けましたね。中国ペア張丹&張昊組の負傷再開による銀メダルにはちょっとウルっときましたけどね!トトミアニナ・マリニン組は、もともと好きなペアじゃなかったけど、いつも氷のような表情しか見せないトトミアニナが表彰式で泣いてたのはちょっと感動してしまいました♪

ソルトレークのヤグディンは神がかっていましたね。ソルトレークの男子シングルは、フィギュアの歴史史上、間違いなく最強の対決だったんじゃないかと思います。ヤグディンとプルの2人が男子フィギュアのレベルを1段階ひきあげましたね!それに比べると、最近の男子フィギュアは4回転をまともに成功できる人が少なくてほんと残念に思います。あのランビエールですら、その成功率は高くないですしね。ソルトレークの頃の4回転-3回転-3回転とかいう神業をもう一度見てみたいです。今考えると、あの最強世代の中で4位を勝ち取った本田君の実力はほんと尊敬します。

今年のジャパン・オープン、見ましたよ~。ヤグディン、3回転になってましたねぇ。ジャンプも体力も落ちててちょっと苦しそうでしたが、他の選手にはないオーラを感じました(^^)。去年(2005年)のALL JAPAN メダリスト・オン・アイス でヤグディンを見てきましたが、その時のほうが調子が良さそうでした。これからもたくさん来日して日本のファンを沸かせてほしい選手ですねーっ。

こんばんは(*^∇^*)
ヤグディンは本当に完璧でしたよね!!SPの「Winter」もフリーの「仮面の男」も素晴らしかったですね♪私は、「Winter」が1番好きなプログラムです。氷を削って雪を表現しているシーンが素敵ですよね (o≧∀≦)o
やっぱり男子でも4回転は難しいんでしょうね~。もう一度、4回転が当たり前になってほしいです!!
ヤグディンは股関節に先天性の障害を抱えていて、手術までしているから4回転はもう難しいのでしょうね~ (ノ_・。) 本当に残念です。
メダリスト・オン・アイスに行かれたんですね~!!私は、まだ生で試合を観たことがないんです。
私も生でヤグディンを見たいです!!

こんばんわ(^▽^)/

ヤグディンのWinterはぼくも大好きでした!良い曲ですよねー。あの演技を見てから、BONDの曲もたくさん聴いちゃいました。氷を削って、その氷で雪を降らせる演出はヤグィンならではの必殺技(?)ですね♪

うんうん、やっぱり4回転はやってほしいですよねー。女の子のミキティでもできるぐらいなんだし~。でも、4回転は足にかかる負担も相当大きいでしょうから、選手生命を短くする原因になるかもしれないですよね…。そう考えると4回転はやってほしくないような…やって欲しいような(←どっちなんだ…笑)。

生の試合は、ほんと感動しますよー。テレビの放送では、観客の声援は音を下げて放送されているので、迫力にかけちゃうんだけど、会場に行くと周りから聞こえてくる歓声だけで感動しちゃう事も…(^^;)。臨場感がかなり違いますねっ!Pooh さんも是非、見に行けるといいですね☆彡

今日の夜は、ロシアカップの放送がありますねっ!楽しみなのだ♪

こんばんは(o^∇^o)
4回転の入ったプログラムを見ていたから、男子の3回転のプログラムでは、ちょっと物足りなさを感じてしまうんですよね~!!

生の試合いいですね~!!迫力が全然違うんでしょうね~。コロさんはよく試合を見に行かれるんですか??

ロシアカップの放送知りませんでしたΣ(゚д゚;)ショックです…。

こんばんわ(≧∇≦)ノ

えっとですねー、よくは見に行かないです(^^;)。まだ過去に3回ほどしか行った事がありません。フィギュアのチケットって何気に前の方は高いんですよねぇ。もう少し安くならないのかなぁ。ロシアカップは明日も放送ありますよん。15時30分からです。地域によっては、もしかして放送されないかもしれないです。楽しみ~♪

こんばんは(o^―^o)
チケット高いですよね!!でも見るなら前の方がいいし…。
ロシアカップ、京都は放送がありませんでした(ノω・、)
残念です。
恩田選手が3位だったんですね~♪

こんにちわo(^0^)o

うんうん、見るなら前の方がいいですよね~。でも、フィギュアはちょっと斜めの角度からの方が見やすいかもね!ロシアカップ、京都では放送なかったんですねー。関東では一応放送がありましたけど、あんまり面白くありませんでした(笑)。とりあえずは恩田さん、3位おめでとう♪

次は…NHK杯ですね!中野さん、村主さん、真央ちゃんがでるから楽しみだね♪男子は、高橋君、織田くんの直接対決も見られるしね!早く見たいですね~☆

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