ドラマ鑑賞「白線流し 二十歳の風」
「白線流し 19の春」から1年後…ついに白線流しの登場人物も20歳になった。「20歳は社会の中でも大人だけれど、人に何かを教えられるほど大人ではない」というモノローグでストーリーは始まる。園子は家庭教師になり、まどかは看護学生、渉は天文台勤務、優介は京都大学法学部2年、冬実は劇団が解散し実家に戻り、慎司は警察署勤務、茅乃は生地店勤務でデザイナーになるため勉強中。前に進むものもいれば後ずさりするものいる。それでも世の中を渡り歩くために、もがき苦しみ、苦難を乗り越えて前進していかなくてはならない。今回の二十歳の風は、未来の見えない若者の苦悩と、未来があると信じて走り続けてきた親の世代が抱える対照的な苦悩・葛藤を描いている。
今回はちょっと複雑な感じがした。というのも、渉(長瀬)がなんか成長しすぎちゃったような気がしたからである。渉は、寡黙でなに考えてるわからないようなやつだったけど、そこらへんのミステリアスな部分が完全に薄れてしまい、何にでも口を挟み、7人のリーダー的な存在になりつつあったことである。人間誰しも成長するし、成長するなとはいわないが、無口でクールな渉が好きだっただけに今回のようにでしゃばりすぎたのは何となく寂しいような気がした。
冬実はかわいそうだね。男3人女4人だと誰か一人、女が余ることになっちゃうし、そのせいで冬実は仲間内でもいつも一人ぼっちだった。女優という目標を目指し、誰よりもしっかりしているように見えていたけど、誰にも寄りかかれる人がいなかった冬美はみんなの見えないところで少しづつ壊れかけていたんだね。そんな壊れゆく冬実は人一倍プライドが強く、仲間に同情されるような泣き言は一切口にせず隠し通してきた。冬実とてひとりの人間であり、弱い面ももった女性だったというわけだね。玉ねぎを切りながら「あ~沁みる」と泣いている冬実を見るのはとても切なかった…。役者だよ!冬美!
いまいち謎なのが渉と園子は付き合ってるの?付き合ってないの?ということだろう。付き合ってるならキスシーンのひとつぐらいあってもいいもんだろうが、一回も出てきたことがない。そして、いつも一緒にいながら園子にせまらない渉は一体なにもの?と思ってしまう。お互い友達だと思っているのならそれでもありかもしれないが、もし付き合っているのなら謎なことが多すぎる。園子はずっと「わたるさん」と呼んでいるぐらいだし、ピーな関係にないことは確かだろう…。
さて、次は「白線流し 旅立ちの詩」を見よっと♪