ニコンもよろしく♪
ある日、ガラス越しに眺めていると突然、彼が話し掛けてきた。
「やぁ、また来たんだね。
眺めてばかりいないで、僕を早くここから連れ出してくれよ。
こんなところに閉じ込められていたら僕はそのうちカビちまうよ。
僕にはまだまだ行きたいところがたくさんあるんだ。
君に連れて行ってほしいんだ。
前の主人は僕を裏切ったけど決して恨んじゃいないよ。
結果的に君と出会えたんだから。
君となら長くつきあっていけそうな気がするよ。
僕はいい仕事をしてみせるよ。
一緒にいろんなところへ旅しよう!」
そう…それはまさに運命的な出会いだった。
ショーウィンドウの中に飾られたそのカメラはどことなく寂しげだったけど、
同時に光り輝いてもみえた。彼からはとてつもないオーラを感じたのだ。
そのカメラとは…ニコン最後のマニュアル一眼レフカメラ
Nikon FM3Aだった…。
僕は彼の誘惑に耐え切れず、買っちゃいました!
FM3A は、17年間もの長きに渡り、ロングセラー機として多くのユーザーに愛された NewFM2 の後継機種にあたります。電子制御による絞り優先オートを可能とし、機械制御によるマニュアル露出が可能なニコン初のハイブリッドシャッターを搭載したのが最大の特徴です。
また、NewFM2 と同様に撮影に必要な基本機能は電気を使用しないため、全速にわたりシャッタースピードが機能、電池消耗時にもなんの問題もなく撮影を続けることができます。他メーカーがフィルムカメラから撤退するさなか、NewFM2 からバトンを渡され、21世紀になって登場した貴重なマニュアル一眼レフカメラなのです!
なお、FM3A は宮崎あおいちゃんが愛用していたことでも知られています (≧▽≦)O 今はデジタル一眼レフの E-410 を愛用してるのかな!? FM3A は、2006年1月に製造が終了しました。
FM3A は、中古価格では当時の定価を上回ることもあり、現状ではまだ高値で取り引きされている状況なので買うつもりは全くありませんでした。しかし、近所のカメラのキタムラに、まるで春のこの季節に合わせたかのように中古カメラが一気に大放出されていました。その中の1台に、FM3A を発見してしまいました・・・。しかも、美品(ランクA)が…。
地方に住んでいる方なら容易に想像がつくと思いますが、FM3A を生で触る機会なんて東京の中古屋にでもいかない限りは、そうそうあるものではありません。その憧れの機種が目の前に・・・。当然、すぐに触らせてもらいました。
おおおお…NewFM2 と同じ質感、同じ感触…なんともいえない懐かしさ。そして機能アップした「絞り優先オート」。NewFM2 と FM3A の最大の違いといえば、この「絞り優先オート」の有無です。FM3A から「絞り優先オート」を取り除けばそれは単なる NewFM2 に過ぎないと言ってもいいぐらい FM3A にとっては欠かせないものなのです。
※「絞り優先オート」とは、レンズの「絞り値」を先に決めておくと最適なシャッタースピードをカメラが自動的に設定してくれる機能のことです。
「絞り優先オート」は、キスデジ や EOS 7s では当たり前のようについている機能ですが、NewFM2 は機械制御式シャッターであるため、「絞り」と「シャッタースピード」は撮影者自身が決めなければいけませんでした。
NewFM2 を購入する際、この不便さを知りながらも勉強の意味も兼ねて敢えて NewFM2 を選びました。NewFM2 は、すべてマニュアルで操作することから、写真の基礎を学ぼうとする写真学生にとってはカメラの教材として最適な機種なのです。
しかし、よくよく考えれば僕は写真学生ではない(笑)。なんで手間をかけてまで写真を撮らねばいけないのだ!オートでいいじゃないか、オートで!と思い始めるようになりました(^^;)。それは先月買った EOS 7s が僕に教えてくれたような気がします。
実際、NewFM2 を使っていた頃は、瞬間のシャッターチャンスを逃すことが多く、「あーこんなとき、絞り優先オートがあればなぁ・・・」と何度も思いました。特に、僕のように写真をハイキー(露出オーバー)、ローキー(露出アンダー)気味に撮るわけでもなく、いたって適正露出で写真を撮ろうという人にとっては、シャッタースピードはオートでカメラ任せにして、あとは撮影に集中させて欲しいわけです。
その要望を叶えてくれるカメラが今回、購入することになった FM3A なわけです!
「え!?絞り優先で写真を撮りたいなら別に FM3A でなくてもいいんじゃん?」
という声が聞こえてきそうですが、他の機種じゃだめなのです。ニコンのこのデザインでなければ(笑)。僕はこのカメラの絞り優先オートに惹かれたのもさることながら、容姿そのものに惚れた要素のほうが大きいのです!FM3A にはボディが全身真っ黒のブラックモデルもありますが、これではだめなのです。シルバーとブラックのツートンカラーだからこそ格好良いのです!
わかりますか?この気持ち。わかる人にはわかるはず…はず…☆
ボディがいくつもあるとひとつのカメラに注ぐ愛情が薄れてしまうので、FM3A は最後のフィルム一眼レフにするつもりで買いました(←たぶん…笑)。ほんとはね、わかっているんですよ。どのカメラを使おうと最後は、撮影者自身のセンスと腕次第だってことぐらいはね。でもね、それがわかっていながら何故か一部の人間はカメラやレンズが増殖していくんですよね(笑)。不思議ですねー(^^;)。
ま、そんなわけで前置きが長くなりましたが、そろそろ FM3A の紹介をしたい思います。水没した NewFM2 との比較をまじえながら説明していきます。
左に NewFM2、右に FM3A を置いてみました。見てすぐにわかる外見の違いは2つあります。まず、ニコンの「ロゴ」が異なる点。もうひとつは、ペンタリズムの形が台形か三角か。ロゴは、FM3A からは 現在の社名と同じロゴに変わっています。一概にどちらのロゴがかっこいいとは言い難いのですが、NewFM2 のロゴのほうが昔のカメラっぽく、且つ、ロゴの線が細くて女性的な印象を受けます。逆に、FM3A のロゴはボールド&イタリックになっているので力強く男性的な印象を受けます。
カメラの後ろ側です。NewFM2 にはなかった「フィルム確認窓」がFM3A には付いています。フィルム確認窓はなくてもそんなに困るわけではないけど、装てんしたフィルムを忘れてしまったときのためにあったほうがベターですね。また、AE化に伴って新たにAEロックボタンも付きました。
真上から見た比較です。上がNewFM2、下が FM3A です。デザイン面でFM3Aのほうがシルバー色が多くなっています。また、ISO感度設定ダイヤルが右側に移動し、絞り優先オート時に使う露出補正ダイヤルも加わりました。そのためか、NewFM2 よりも 30g ほど重量が増しました。その他、ストロボの接点がNewFM2 の1点に対し、3点に増えています(←なにがどう変わったのかはよくわからない…笑)。
あとはDXマーク付きのフィルムを使用する場合は、フィルム感度を自動設定してくれるようになりました。NewFM2は完全手動設定なので、ISO感度を設定するのを忘れてしまうことが何度かありましたが、これからはそういう初歩的なミスがなくなるのは嬉しいですね。
以上、簡単にNewFM2 との比較をしてきましたが、描写に関しては NewFM2 と同じだと思います。というか、フィルムカメラの場合、極論しちゃえば「カメラは写真を撮るための箱」に過ぎないので、自分の所有欲を満たしてくれるものならなんでも良いんですよね。気分よくシャッターが切れるかどうか、これがカメラにとって1番大切な要素なんだと思います☆ そういう意味では、デジタル一眼レフにはもう少しデザイン面で頑張って欲しいところなんですけどね(E-420 はかっこいいけど…)。
よぉし、これからは FM3A でも写真を撮りまくるぞぉー♪
やっぱNikonはかっこいいね!でも一眼レフって、そんなにデザインよくないのかぁ☆
かっこいいと思うけどね^^結局は撮る人の腕次第って、なんかcoolだね☆
確かにデジカメでも、撮る人によって結構違うもんね~
エニウェイ、写真撮るの楽しみだね♪
投稿者: はっぱ隊長 | 2008年03月23日 10:35
かなり飛ばし読みしちゃったけど、カメラ、かっこいいね~♪
なんか、ゴツゴツしてる感がかっこいい(笑)
投稿者: rena | 2008年03月23日 18:41
> はっぱちゃん
うんうん、Nikonはかっこいい~。デジタル一眼レフはデザインがよくないというより、各社デザインがだいたい同じような感じになっちゃってるから、個性的なカメラが少ないんだよねー。フィルムカメラは、その点、個性的なカメラが多いような気がする☆ これからはこのカメラでたくさん撮るよ~♪
> れなぽん
うんうん、かっこいいよねっ!今のデジタル一眼レフは基本的に流線型で角が丸くなってるから、ゴツゴツしたカメラを見るとつい欲しくなっちゃうねっ!きっとフィルム一眼レフが全盛期のときに僕がカメラにはまってたら、「どこの会社もゴツゴツしててつまらない~!」って文句を言ってそうな気がする!(笑)。
投稿者: コロ | 2008年03月24日 20:42
僕もFM(77年発売。古っ)で写真を撮りまくっています(笑)
絞り優先オートならfmの兄弟機のFEもありますよ!って知ってるかw
投稿者: kyですよ | 2011年07月23日 23:20